不安でも大丈夫
人生の中で、進級・進学・就職・転職・ひっこし・結婚・出産・離婚・家族との死別など転機を迎える時期があります。
ご本人だけではなく、そのご家族も生活環境の変化や役割の変化で影響を受けることが出てきます。
これらの環境の変化はマイナスのものであってもなくても、ある程度のストレッサーになります。
うまく適応できれば、よりよい刺激になり自分を成長させてくれますが、考え方や受け取り方で適応しにくいケースもでてきます。
その1つが不安感情です。
人生の大きな転機には、誰でも大なり小なり不安を感じますが、その不安の感じ方に個人差があります。
もともと不安は、本能的な感情で、不安を感じるからこそ危険な場所に近づかない・用心する・計画をたてる・用意する・・・といった行動に結びつきます。
つまり不安は、身の安全を守るために必要な感情です。
にもかかわらず、ここに余計な思考が加わることで、不安をやっかいなものに変貌させてしまうのです。
余計な思考とは・・これは「怖れ」です。
「新しいクラスに馴染めるだろうか?」といった不安に対して
「ずっとひとりぼっちだと耐えられない」
「人見知りだから、だれも声をかけてく れないだろう」
「こんなに不安なのはわたしだけだろう」
「適応できないダメな人間と思われたくない」
・・・いくらでも出てきますね。
どちらかというと、自分に自信がないけれど、でも、人からはよい評価を得たい・・といった心理が働く人に多い感情のようです。
このような気持ちがくすぶっていると、この思い込みにヒットするような出来事に遭遇してしまいます。
というより、出来事をそのように解釈してしまう・・・ということです。
まわりの友達はどんどん仲間を増やしているのに、自分だけが取り残された・・・やはり私は馴染めないんだ・・・と根拠のない解釈をしてしまいます。
するともともと馴染むために必要だった不安が、敵と戦うぐらいの戦闘態勢の不安になってしまいます。
そのようなノンバーバルサイン(言語を介さないコミュニケーション)を発していると、本人もしんどいですし、まわりも声をかけづらくなってしまいます。
結果、なかなか馴染めないという悪循環に。
不安な気持ちでいっぱいになったら
・今だけ
・そのうち慣れるはず
・これはいい経験の1つ
・こんなふうに思っている人も多いはず
・自分はこんな風に思っているけど、人はそれほど気にしていない
と自分の怖れの思考の書き換えをしていきます。
不安はあって当たり前の感情。
余計な思考をくっつけずにいれば、自然消滅するか、いつの間にかそれを乗り越えているものです。
まずは、不安という感情なのか自分の思考なのかを見極めること
からはじめましょう。
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